広島大学では、地域と大学の新たな共創モデルである「Town & Gown構想」のもと、本学が提携する米国アリゾナ州立大学と協働して開発した「課題探究型経験学習」の手法を用いて、地域の現実の課題解決に取り組む実践的教育事業の導入を目指しています。
この度、その導入に向けたパイロット事業として、2024年7月3日(水)から7月31日(水)の間(計5回の講義)に、IDEC国際連携機構 小松崎 俊作 特任准教授を担当講師として、総合科学部国際共創学科の学部2~4年生18名(留学生7名を含む)が参加する「第1回 Town & Gownイノベーションチャレンジ」が開催されました。
この事業で学生が検討する課題「金属ナット製造から生じる金属スクラップの活用策」は、中国精螺株式会社(東広島市八本松飯田2-8-4)からご提供いただきました。
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学生は4チームに分かれ、同社の金属ナットの製造過程で生じている金属スクラップを「利益」や「社会的価値」等に転換する活用策を模索。講義を通して学んだ課題探求型経験学習のプロセスやデザイン思考を活用するだけでなく、ユーザー調査や文献調査(学術論文)を自ら行い、実践的な提案を発表しました。
チーム1 |
金属スクラップを粉砕してコンクリートの骨材に転用 |
チーム2 |
重量を活用してウェイトトレーニング器具、サンドバッグや土のうへ転用(市民へ提供) |
チーム3 |
「ゴミアート」の著名アーティストと連携してアート素材としての価値を高め、広く流通させる |
チーム4 |
金属スクラップを着色する等して、家庭内の床や壁等の装飾(DIY)に活用するとともに、活用例を共有するSNSを立ち上げる |


選考は中国精螺株式会社のご協力のもと行い、チーム1の提案である「金属スクラップを粉砕してコンクリート骨材に転用」のアイデアが優秀賞に輝きました。
10月28日(月)には表彰式を開催し、中国精螺株式会社 奥本 松樹 代表取締役社長からは、「学生から、これまで思いもよらなかったアイデアが出てきたことに感銘を受け、大変意義のある試みと感じました。学生からの提案について、実現に向け前向きに考えています。」とのお言葉をいただきました。
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受賞者の一人、田中 美月さんは、「自らのアイデアを企業の方に直接聞いて頂ける機会は大変貴重であり、チームとして意欲的に取り組むことができました。結果として受賞に繋がったことを嬉しく思っています。実社会と繋がる良い経験となりました。」と喜びを語りました。
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広島大学は、Town & Gown構想のもと、自治体や地域の企業、住民の皆様と連携する実践的教育を拡大し、地域課題の解決に資する人材の育成を今後も推進してまいります。
表彰式の様子は広島大学公式ウェブサイトのお知らせにも掲載されています。
お問い合わせ
Town & Gown Office
- Mail: tgohiroshima-u.ac.jp
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- Tel: 082-424-4457
広島大学 国際室
- Mail: kokusai-suisinoffice.hiroshima-u.ac.jp