東広島キャンパスの動植物を紹介したウェブサイト「広島大学の自然」のご紹介

キャンパスづくり・まちづくりトピックス
Town & Gown Office準備室は、タウン(街)とガウン(学生や教職員)が一体となったまちづくりを目指しています。東広島キャンパスは、1973年以来の移転事業により、西条盆地の自然環境・社会環境の中に新たにつくられました。キャンパスは、地域の生態系や人々の暮らしと深い結びつきを持っており、まちづくりに大きな影響を与える存在です。このトピックスでは、まちづくりやキャンパスづくりに関わる活動を、広く紹介していきます。

広島大学が蓄積している教育・研究資源を、高度生涯学習や学校教育のために活用することを目的として、「広島大学デジタル自然史博物館」が設置されています。
ウェブサイト「広島大学の自然」はそのコンテンツの一つとして公開されており、キャンパスに限らず東広島市の生き物図鑑として利用できるものです。
広島大学総合博物館の「東広島エコミュージアム」に関わる学生レンジャー(キャンパス・スチューデント・レンジャー)たちが、活動の一環として自然観察を行い、運営を行なっています。
以下に、環境報告書2019に掲載された紹介文を一部修正して転載します。

Webサイト「広島大学の自然」は東広島キャンパスの動植物を紹介したページです。

  広島大学の自然  

このページは「広島大学デジタル自然史博物館」のコンテンツの一つとして公開され、統合生命科学研究科附属宮島自然植物実験所東広島植物園(旧植物管理室)広島大学総合博物館が管理しています。広島大学内の学生ボランティアの協力も得て(写真1)、コンテンツは日々更新されています。
「広島大学デジタル自然史博物館」は、広島大学が開学以来蓄積した教育・研究リソースを外部に発信し、高度生涯学習や学校教育のために活用することを目的として設置されています。

本Webサイトには、東広島キャンパスの動植物に関するさまざまな内容が含まれています。まずは「環境報告書2018」19-20ページで紹介された三つのコンテンツがあります。

東広島キャンパスの花ごよみ」では、東広島キャンパス内で見られる各季節の山野草や樹木などの植物を見ることができます。

東広島キャンパスの生き物」では、キャンパス内で各時期にみられる動物が紹介されています。

廣島大學櫻曼荼羅(ひろしまだいがくさくらまんだら)−広島大学東広島キャパスに咲く桜のいろいろ−」は、キャンパス内に植栽された約70品種(野生種を含む)のサクラの解説ページです。花だけでなく、識別に必要な萼(がく)筒や萼片、苞、花芽などの写真もあり図鑑としても役に立ちます。

さらに今回とくに紹介したいものが二つあります。

東広島キャンパスの植物」では、キャンパス内で確認されている野生植物の目録(写真2)やキャンパス内の植栽、キャンパス内のどんぐりのなる樹、キャンパス移転前・移転後の植生図など閲覧することができます。

東広島キャンパスの動物」は学生ボランティアが強く関わっており、多くの動物の生態写真を閲覧できます(写真3)。
現在、鳥類と爬虫類、両生類、昆虫の内容を公開していますが、最近はバッタ目やカメムシ目、クモ目の内容を充実させています。

「広島大学の自然」のコンテンツで示されるように、東広島キャンパス内に存在する 豊かな生物相は広島大学のもつ教育・研究リソースであるとともに魅力の一つになっています。また、広島大学は環境保全に力を入れており、自然豊かな東広島キャンパスをまるごとエコミュージアムとしてとらえ、散策道『発見の小径(こみち)』を整備しています。
それに隣接した東広島植物園では、教育・研究用のさまざまな植物が管理されていたり、生態実験園(『発見の小径』の渓流と湿地ゾーン)では里山的手法を用いて森林が維持・管理されていたりします(写真4)。

これらの場所を利用した野外観察会や総合博物館のフィールドナビの際にも「広島大学の自然」のコンテンツが役に立ち、現場と連動し、情報の蓄積と発信を行っています。また、このWebサイトはキャンパス内に限らず東広島市の生き物の図鑑として利用できるもので、開かれた大学として地域に対する情報提供の役割も果たしています。
東広島植物園や総合博物館を中心に、学生も参加して生物相の調査が現在も行われ(写真5)、その内容がWebサイトに随時反映されています。また、毎週1回程度の頻度で野外調査を兼ねた発見の小径散策が実施され、その後Webページ作成の活動をしています。

(写真をクリックすると拡大表示できます
(文・写真:広島大学総合博物館 池田 誠慈)

 

Translate