「カーボンニュートラル達成に貢献する⼤学等コアリション」からの視察団を受け入れました
現地では20機関28人に加えて、文部科学省、環境省からも参加がありました。
また、オンラインで12機関20人に参加いただきました。
2021年1月、広島大学は「カーボンニュートラル×スマートキャンパス 5.0宣言」をし、2030年までに学生及び大学関係者の通学・通勤を含めたキャンパスで使うエネルギーのカーボンニュートラルを目指しています。
これは広島大学・東広島市・住友商事株式会社の包括連携協定に合わせて発表されたもので、自治体や企業を巻き込みながら世界に先駆けて脱炭素社会実現を目指す大学の姿勢を明確にすることで、持続的な地域の発展と大学の進化を同時に実現することを目的としています。
その後、「広島大学カーボンニュートラルの実現に向けて ~Road to 2030~ アクションプラン (2022~2027)」が策定され、2027年度までにキャンパスのCO2排出量を70%削減(2013年度比)するアクションプランが示されています。
また、これらの活動の中心となっているのが、東広島市と広島大学が取り組んでいるTown & Gown構想です。この構想では、持続可能な未来の実現に向け、自治体と共同で、また企業の参画を得て、大学がもつ科学技術・イノべーションの社会実装により社会課題の解決に取り組んでいます。
2023年10月には全国Town & Gown構想推進協議会が設立され、愛媛大学と今治市、島根大学と出雲市などもTown & Gown構想推進の覚書を結んで加入されました。記念してスマート社会産官学民協働まちづくりフォーラムが同日開催され、北海道から熊本まで全国各地の地方創生の取組事例の発表が行われています。
Town & Gown構想推進による、自治体、企業と深く連携したカーボンニュートラルの取組について、金子理事・副学長(Town & Gown Office室長)、学内のカーボンニュートラルを牽引する八田理事(財務・総務担当)、企業目線で東広島市でのTown & Gown構想を推進する高瀬シニアリサーチャーが、それぞれの視点から活動を紹介しました。
昼食は、広島大学の学生が考案した「広島大学弁当」を食べながら、ゆっくりと交流いただきました。
午後の意見交換では、和やかな雰囲気の中で、各大学からカーボンニュートラルに向けた取組、今現在抱えている課題や今後の目標などが発表され、活発な意見交換が交わされました。
その後、あいにくの雨天の中でしたが、東広島キャンパス内の建設工事中であるPPA※1 による太陽光発電設備(5MW。2024年10月運転開始予定)、金田一清香准教授の研究成果を基に、ナノデバイス研究所※2 J-Innovation HUB棟に整備された「地産地消地中熱システム」などを見学しました。
※1 PPA:Power Purchase Agreement
※2 ナノデバイス研究所は2024年4月に半導体産業技術研究所に改称
参加者からは、担当者の苦労話が聞けてよかった、構想から現在までのポイントの説明があり、自分たちの取組に取り入れられそう、熱意が伝わった、などの感想がありました。
本視察に参加いただいた参加者には、2024年10月18日(金)~19日(土)に開催予定のスマート社会産官学民協働まちづくりフォーラムにおいて、各大学・機関での実践報告をいただく予定です。